鳥獣の一句

目にする機会が少ない棗(ナツメ)の枝を皆んなで鑑賞。

鈴の音の聞こゑさうなる棗かな かほり
選1

大好きな細見綾子さん風、素直に写生。実のところ、この表現は叱られるかな?と恐る恐るでした。

先生の並選をいただきました。

視覚で詠まれた「感覚句」ですね。確かに鈴なりですものね(先生)

実が錆色だったので、鈴をイメージしたのですが、鈴なりに実る他の植物よりは響き合うでしょうか。私の感覚句、共感していただけて良かった。

花など植物は、「綺麗だなあ」で終わってしまってはいけませんし、季語が動きがちという難しさがあります。類想を避けようと、ついつい珍しい句材で詠んでしまうことも。

そして、普段はあまり詠まない鳥獣の類。

印象に残る場面に遭遇しました。

椋鳥の眠りに街も眠りけり かほり
並選2 特選1

特選をいただく。最近ニュースで見ましたよ。問題になっていますねと。

先生にも並選で採っていただきました。

とても現代的な句です。良いところを切り取られました(先生)

夕方、駅前の街路樹に多数の椋鳥(ムクドリ)が集まっており、その鳴き声が凄まじくて。元はと言えば、人間が彼らの住処を奪ってしまったことが原因です。

いつも視覚ばかり、珍しく聴覚で詠んだ句でしたが、五感をフルに働かせたいものです。

都会にも、色々な鳥や獣がいます。意識すれば、面白い句が生まれる気がします。

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